トレーナーの玉岡です。
今日では貧血について話していきます。
貧血とは赤血球に含まれる血色素(ヘモグロビン)濃度が低下した状態をいいます。
貧血の原因によっていくつかの種類にわけられますが、その中で最も多いのは鉄欠乏性貧血です。
血液の動きで重要なこと、は、酸素を全身に運ぶ役割することです。
その酸素を運ぶ役割を担っているのはヘモグロビンです。
ヘモグロビンは主に鉄を含む(ヘム)という色素とタンパク質が結合(ヘムタンパク質)してできていますが、これが酸素と結合して全身に運ばれます。
そのため鉄が減少してしますと、ヘモグロビンも減り酸素を運ぶ役割も低下してしまい、昜疲労感(疲れやすい)、頭痛、息切れなどの症状や運動機能の低下を招くことになります。
1日の鉄の推奨摂取量
鉄は代謝によって、男性は約1mg、女性は約0.8mgの鉄が失われると言われています。
また、女性は月経により、1日あたり、に換算してさらに約0.5mgの鉄が失われています。
代謝によって失われてた鉄を食事で補う必要があります。
食品の中に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。
ヘム鉄はレバーやアサリ、赤身の魚などに多く含まれます。
非ヘム鉄は野菜や卵、牛乳などに多く含まれます。
この2種類の鉄が何が違うのかというと体内での吸収率が違います。
ヘム鉄が高く、非ヘム鉄は低いです。
鉄の損失とこの吸収率を考慮して、日本人成人が1日の食事から鉄の摂取する量は、成人男性では7.5mg、月経のある女性では、10.5mg(月経のない女性:6.5mg)が推奨されています。
貧血を予防するための食事ポイント
毎日失られる鉄を食事で補給することが必要になります。
鉄のほかにもヘモグロビンなどの材料になるたんぱく質・鉄の吸収を高めるビタミンCの摂取も大切です。
鉄もたんぱく質も多く含む食品には牛肉やレバー、カツオなどの赤身の魚、あさりなど、ビタミンCが多い食品には緑黄色野菜・果物などが挙げられます。
さらに赤血球が作られるときには葉酸(ビタミンの1種)やビタミンB12などが必要になります。
葉酸の多い食品はレバーやホウレン草、アスパラガス、ブロッコリー、納豆など、ビタミンB12の多い食品レバー,魚介類、チーズなどです。
このように動物性食品と植物性食品がバランスよく組み合わせて食べることがポイントになります。
また、鉄は胃酸が分泌されると吸収されやすくなります。
柑橘類や酢などの酸っぱいものを食べたり、よく噛んで食べたりして胃酸の分泌を促すと、鉄の吸収率が高まることが期待できます。
女性では妊娠、授乳に特に注意が必要
女性の場合は生理や妊娠などで多くの鉄を必要とします。
妊娠期や授乳期は母体の健康・胎児の発育のため、また母乳量と含まれる栄養成分を保つため、鉄以外にもビタミン・ミネラルなどの栄養素も必要になります。
食生活以外にも要因で貧血が起きている場合もあります貧血の原因は、食生活以外の要因に注意を向ける必要があります。
例えば痔や潰瘍などの原因で貧血の症状が現れることがあります。
また胃の切除後や肝硬変、人工透析(血液透析)などが原因で貧血が起こることもあります。
原因として食生活に心当たりがない場合は医療機関で診察・検査を受けたほうが良いと言えます。
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