ポッコリおなかが気になり出したら始めるべきこと
世界中で今、肥満がまるで感染症のように増えているのはご存じでしょうか。
日本でも男性の肥満が増えており、特に、40代~50代の男性は約4割が肥満だ。肥満とはどういう状態なのか?
どんなリスクがあるのか?
なんとO選手はBMI25.5で、数字的には「肥満です」
コートを脱いで薄着になる春がすぐそこまできてます。ポッコリ出たおなかが気になっている男性は多いのではないだろうか。 肥満というのは、脂肪組織に脂肪が過剰にたまった状態です。
日本では、身長と体重から算出するBMIが25以上を、肥満とされています。
BMIの算出方法は、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)。
ぜひBMIを計算してみてください。BMIが18.5~25未満なら適正体重、25以上なら肥満、35以上なら高度肥満だといわれています。 BMIが25以上であっても、全員に減量が必要なわけではない。例えば、メジャーリーガーのO選手の2023年WBC(ワールドクラシックベースボール)出場時の身長は193㎝、体重は95㎏でBMI25.5、D選手は身長196㎝、体重は100㎏なのでBMIは26で日本の基準では肥満だが、いずれも減量が必要な状態ではない。むしろその体格がホームランや速球を投げるパワーの源といえそうだ。
米国など欧米ではBMI30以上が肥満となっている。日本と欧米で基準が違うのはなぜでしょうか。
日本人や中国人などの東アジア人は、BMI25くらいの体形でも、2型糖尿病などの病気になる可能性があります。
たとえば、血糖値を下げるインスリンの効きが悪くなり、2型糖尿病になるのは欧米人の場合は平均BMI30くらいといわれてますが、日本人や中国人ではBMI25前後で同じような状態になる人が多い可能性があります。そのため、日本ではBMI25以上を肥満と定義しているそうです。
BMIが25未満でも、おなかがポッコリ出て腹囲が男性で85㎝以上、女性で90㎝以上になると内臓脂肪型肥満と言われる事が多いです。
この状態で、
①血圧が130/85㎜Hg以上
➁空腹時血糖値110㎎/dL以上
③中性脂肪150㎎/dL以上かつ(または)HDLコレステロール40㎎/dL未満
この3つのどれかに当てはまれば、「メタボリックシンドローム」と診断されることが多いです。
腹囲の基準に性差があるのは、女性は皮下脂肪がたまりやすいのに対し、男性は内臓脂肪が蓄積しやすいからだ。
脂肪は、内臓脂肪が蓄積すると悪玉が増えて善玉が減りアンバランスが生じます。そして、その悪玉を退治するために、いわば警察官や消防隊の役目をしている白血球が集まってきて炎症が起こり、さまざまな病気を引き起こすのです。
新型コロナなどの感染症で肥満の人が重症化しやすいのも、もともと体の中で炎症が起こっているために、ウイルス感染によって火に油を注いだように免疫が暴走してしまう可能性があります。糖尿病などの疾患のある人は、免疫機能が低下していて感染症にもかかりやすい。